top of page

第41回 ベゴニア展 レポート

9月17日
読了時間: 4分

2026年6月、東京都神代植物公園にて、第41回となるベゴニア展が開催されました。


神代植物公園完成した1984年に第1回が開催されて以来、神代植物公園と日本ベゴニア協会とのつながりの中で、長く続いてきたベゴニア展。



昨年は40回という節目を迎えましたが、今年もまた、多くのベゴニアが会場を彩りました。展示では12名の会員から138鉢が出品されたほか、長年のボランティア活動で築いた信頼関係から、公園バックヤードから大型の大鉢70鉢もお借りでき、会場全体がとても華やかになりました。

今回の展示では、アジア、アフリカ、南米など、世界各地に分布するベゴニアの原種を地域ごとに分けて紹介しました。



ベゴニアといえば、園芸店などでよく見かける四季咲きベゴニアや、Begonia rex の血を引くレックスベゴニア、スポット模様が特徴的なマクラータなどの姿を思い浮かべる方も多いのではないでしょうか。

しかし、実際のベゴニアの姿は驚くほど多様です。

葉の形や模様はもちろん、根茎の形、花の姿、生育する環境まで実にさまざま。

同じ「ベゴニア」という名前で呼ばれていても、「これもベゴニアなの?」と思ってしまうような姿のものも少なくありません。



普段、園芸店などで目にするベゴニアだけでは、なかなか想像することのできない原種ならではの個性。

今回のベゴニア展では、そうしたベゴニアという一つの属が持つ、驚くほど幅広い姿を一度に見ることができました。



そして今回、初めての試みとして、協会員が育てたベゴニアの苗の販売も行われました。 店頭ではなかなか手に入らないような貴重な苗が数多く並び、開場前から待機列ができるほどの人気に。



販売開始後も多くの来場者が苗を手に取り、盛況のうちに販売が行われました。

展示を楽しむだけでなく、実際に珍しいベゴニアを手に入れ、自宅で育てることができる機会となった今回の苗販売。

ベゴニアを愛好する方々にとっても、非常に魅力的な企画となったのではないでしょうか。



また、会場にはベゴニアを長年育てている愛好家だけでなく、普段あまりベゴニアに触れる機会のない方など、さまざまな方が来場しました。 展示を見た方からは、育てている側からすると普段あまり意識しないような質問を受けることも多くありました。

例えば、 「なぜガラスケースの中で育てているものが多いのですか?」 という質問です。 原種ベゴニアには熱帯雨林に生息するものも多く、高い湿度を好む種類も少なくありません。ガラスケースなどを利用することで、こうした種類が好む高い湿度を保ちやすくなります。

ベゴニアを育てている側にとっては、ある意味当たり前ともいえることでした。しかし改めて考えてみると、初めてベゴニアを見る方にとっては、「なぜケースに入っているのだろう?」という疑問になるのだと気づかされました。



普段からベゴニアを育てていると、つい当たり前だと思ってしまうことも、初めて見る方にとっては新鮮な疑問になります。

そうした質問を通して、こちらも改めてベゴニアの魅力や栽培方法について考える機会となりました。


ベゴニア属は種類によって実に多様な姿を見せますが、よく観察すると左右非対称の葉や付け根にある托葉など、属に共通する特徴を備えています。今回の展示でも、鮮やかなマゼンタ色の模様が入るパプアニューギニア原産の Begonia brevirimosa subsp. exotica、亀の甲羅のような模様と丸みのある葉を持つスマトラ島原産の Begonia goegoensis、細長い葉で来場者の目を引いたマダガスカル原産の Begonia bogneri、さらに永花園の永木静雄氏によって作出されたペパーミントカラーのヤツデ型葉を持つ園芸品種 Begonia '将門' などが並び、野生種から交配種に至る多様性の広がりを提示していました。


Begonia brevirimosa subsp. exotica
Begonia brevirimosa subsp. exotica

多様な展示株を通じて、普段の園芸店では知ることのできないベゴニアという植物の奥深さを伝える展示となりました。ご来場いただいた皆様に心より感謝申し上げますとともに、本展を通じてベゴニアの魅力がより多くの方に伝わったことを願っております。


Begonia bogneri
Begonia bogneri

 
 
bottom of page