ベゴニアボランティア
- 広報部

- 2025年6月6日
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私がベゴニア協会東京支部に入会してしばらく、このホームページ立ち上げの相談を支部長にしていたある日、神代植物公園でベゴニアのボランティア活動をしているという話を耳にした。
神代植物公園には幾度となく足を運んでいたし、大温室の熱帯系植物やベゴニアの温室も鮮明に覚えている。そこでいったいどんなボランティア活動をしているのか?とても興味が湧き、取材を申し込んだのである。
神代植物公園は1961年10月20日都内唯一の植物公園として開園。
1984年には大温室が完成
ベゴニア協会と神代植物公園との関係は、この大温室が出来るころから始まったようです。
協会と神代植物公園の関係を記した発起人たちの資料【ベゴニア】によると、1984年に神代植物公園に大温室が出来るということがニュースになり、ベゴニア協会として大温室にベゴニアを展示して欲しいという要望を出したことから神代植物公園との関係がスタートしたとあります。


大温室がオープンした直後の12月には、第一回ベゴニア展が開催されているというすさまじいスピード感と熱意。今の自分たちには到底真似できません。
そしてボランティアは「神代植物公園作業グループ」という名のもと、大温室が公開されたと同時にスタートしています。今年で実に41年目というとても歴史のあるボランティア活動、恐れ入りました。

ここで栽培温室(大温室のバックヤード)で作業中の佐藤さんにお話を伺います。
◆佐藤さんはいつ頃からこのボランティアに参加されているのですか?
私は大温室が出来た2年目の1985年から参加して、ちょうど40年になります。
◆どれくらいの頻度で行われていて、どのような作業をされているのでしょう?

月に2回、今は2時間半ほど作業をしています。主な作業としては、病気が出ていないかのチェック、枯葉の除去、雑草の整理、植え替えなどです。
作業場に入るとパッと目に入って気になったところから手をつけていくのです。2週間前の状況と照らし合わせ、病気になっていないかなどを見ていきます。

◆何名で作業をされていますか?
昔は多い時で10名前後いましたが、今は2人で作業をしています。ときには1人で作業することもあり、そのときは時間を忘れて没頭してしまい、公園の方からそろそろ閉園の時間ですから後片付けはやっておきますから、なんて声を掛けられることもありますね。
◆なぜボランティアをされているのですか?
家でのベゴニア栽培とは違った、大きな空間で冷暖房が完備された設備の中で行う栽培は、新しい知識を得たり、また違った趣味を持ったような気持ちもあり続けています。
またここのベゴニアは80%ほどが木立性なんですけど、種の保存という観点からも意義があるのかと思い続けていますね。


◆やりがいについて教えてください。
大きな温室のパワーを感じられるし、家庭ではできない、木立を大きく育てたり出来るところ。家では出来ないことを出来るところですかね。
インタビューの最中も手慣れた手つきで、雑草をむしりとり、枯葉や傷んだ枝を次々に手際よく除去されていく姿が印象的でした。やはり長年作業をされている熟練の技なのでしょうか。


もう一人の一寸木さんも次々と手際よく植え替えを行っています。
ここで神代植物公園の園芸係 星野さんにもお話を伺いました。
◆現在公園には何種類ぐらいのベゴニアがあるのですか?
おおよそ200種類ぐらいのベゴニアがあります。いまは鉢ごとに金属プレートを入れて台帳管理もしています。

◆公園にとってベゴニアの存在意義を教えてください。
1984年に大温室が開場したときからベゴニア室があり、ずっと受け継がれていて公園にとって大事な展示になっています。また過去に各地にあったベゴニア園などが次々になくなってしまい、今でも東京で球根ベゴニアを見ることが出来るということも大事な役割だと感じています。
◆星野さんにとってのベゴニアとは?
20代のころに一度大温室のベゴニア担当になったことがあり、そこで鉢物の基礎を学ばせてもらった、その経験が今につながってショクダイオオコンニャクが昨日開花したのですが、ショクダイオオコンニャクもいかに芋を腐らせないかというところに苦心するので、そういったところも球根ベゴニアから学ばせてもらったところですね。


◆公園にとってボランティアはどのような存在ですか?
公園にとってベゴニア協会はボランティアのパイオニアみたいな存在で、温室が出来た当初からのお付き合い。技術や知識を情報交換してきた間柄です。公園としてはかけがえのない存在になってます。
ここまでお二人から話を伺って、あらためてベゴニアボランティアと神代植物公園とのつながりの深さを感じました。今月後半にはベゴニア展も開催されますが、そこでもお互い協力しあいながら素晴らしい展示をみせてくれると思います。

また作業場は、大温室の隣に設置された別棟の温室で一般のお客様は立ち入れない場所であるため、静かな環境の中でお二人は黙々と作業をされていたわけですが、作業を見ていると単なる作業ではなく、ひとつひとつのベゴニアと向き合い、ときには語り合い、どうして欲しいか聞きながら枯葉を取り除き、枝を切り、植え替えをしているように感じました。きっと40年にわたる活動を通じ、絆のようなものがあるのでしょう。







