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sp. ssp. cf. aff. var. これは何の記号だ?

更新日:2025年7月31日

原種ベゴニアに興味を持ち、集め始めたころに疑問に感じたことがある。

Begonia sp. xxx

この sp. っていったい何?

sp. って書かなきゃいけないの?

同じように感じた方も多いはず。

さらに ssp. やら cf. aff. var. なんてものまである。

いったいこれは何を指しているのでしょう?

そこでAIに協力してもらいながら調べてみました。

Begonia cf. negrosensis
Begonia cf. negrosensis

sp. (species)


Begonia sp. Lang Son
Begonia sp. Lang Son

sp. というのは、speciesの略で種(しゅ)を指してます。


Begonia sp. Sarawak となっていれば、ベゴニア属の一種でサラワク州産ということになります。

まだ論文が書かれていないためか、同定できていないかで正式な名前がついていないものになるのです。だからBegonia sp. Sarawak というベゴニアは複数存在しています。


新種と思われるベゴニアが発見されて正式に名前が付くためには、近しい種類のベゴニアとの差異などを調べて論文を発表し、国際植物会議に於いて承認されることが必要になるのです。




U (unidentified)


Begonia U062
Begonia U062

Begonia U400 など U+数字のベゴニアを目にしたことはありませんか?


これはunidentifiedの略で、未確認の品種であることを現わしています。アメリカベゴニア協会が未同定で登録した際に、通し番号で付けたものだそうです。


sp. と違ってどこの産地か分からないですね。





ssp. (subspecies)


Begonia quadrialata ssp. nimbaensis
Begonia quadrialata ssp. nimbaensis

ssp. は subspecies の略で、亜種を現わしています。subsp. と表記することもあります。

亜種とは何か。

同じ種に属する植物が、違う地域や環境により外見や生態に差異が生じること。


種 名:Begonia xxxx

亜種名:Begonia xxxx ssp. yyyy

という表記になります。


Begonia quadrialata ssp. nimbaensis


このベゴニアは、元々Begonia U089として知られていたものが、1992年にde LangeとBoumanによって仮同定され、1994年にM. Sosefによって正式に同定されたものです。


ちなみにこのクアドリアラータは他に、

Begonia quadrialata Warb. ドイツの植物学者 Otto Warburg によって記載された基本種

Begonia quadrialata ssp. quadrialata 

Begonia quadrialata ssp. dusenii

Begonia quadrialata ssp. microsperma

Begonia quadrialata var. pilosa

という亜種やバリエーションが確認できました。

  

var. (variety)


B. ningmingensis var. bella                      silver “Cao Bang”
B. ningmingensis var. bella  silver “Cao Bang”

var. とは variety の略で、形態的な特徴や花の色、葉の形など同じ種の中でも異なる特性を持つものを識別するために var. が使われます。


Begonia ningmingensis var. bella

原種ベゴニア好きならみんな知っている ningmingensis

その中でもある特性を持つものが var. bella という表記になるのです。

bellaはラテン語で美しいという意味で、基本種よりも葉の表面にはっきりとした白銀色の斑模様が入り、小型で美しい種です。


さらにBegonia ningmingensis var. bella silver “Cao Bang”という、より銀色の斑が際立つタイプも存在しています。

 

ssp. とvar. の違いに関して、

ssp. は通常基本種と地理的に離れた場所に生息する同種の個体群で、その隔離された環境に適応することで、基本種とは異なる形態的特徴を持つようになったもの。ssp. はvar. よりも基本種との形態的差異が大きく、ときには別種に限りなく近いとみなされることもあります。


var. は通常基本種と同じ、あるいは比較的近い地域に生息する個体群で、地理的な隔離を伴わない形態的変異を示すものです。基本種と同じ地域に存在するため、交雑により自由に遺伝子を交換することが可能です。

ssp. よりも基本種との形態的差異が小さい場合に用いられることが多いです。例えば葉の形、花の色の違い、毛の有無といった、単一または少数の特徴で区別されることがあります。


 

cf. (confer)


Begonia cf. retinervia
Begonia cf. retinervia

cf. とは confer の略で、比較しなさい、参考にしなさいという意味で使われます。

Begonia cf. curtisii となっていれば、curtisii に似ているが、完全に同一であるかわからない。

資料や文献を参考にしなさいということ。


分類学において、特定の種や亜種の同定が完全に確定していない場合や、微妙な違いがある場合に使われることがあります。つまり、似ているが確実ではないというニュアンスを含んでいます。


aff. (affinis)



Begonia aff. baramensis
Begonia aff. baramensis

aff. とはaffinisの略で、「近縁の」や「類似の」という意味を持ちます。

ある種や標本が他の種に似ているが、完全に一致するわけではない、または同定が完全には確定していない場合に使用されます。

種や分類群が似ているが、異なる可能性があるときに使われます。


Begonia aff. baramensis が有名ですね。

基本種であるBegonia baramensis Merr. は1928年に植物学者 Elmer Drew Merrill によって発表されていますので、別種である可能性があるのではないでしょうか。

 

aff. は「似ているけど違うかも」 

cf. は「もしかするとこれかも?」

というニュアンスですかね。

 

syn. (synonym)


B.brevirimosa ssp. Exotica                         'syn. Begonia Edinburgh'
B.brevirimosa ssp. Exotica 'syn. Begonia Edinburgh'

syn. とは synonym の略で、過去に別の名前で呼ばれていたり、異なる分類学者によって異なる名前を付けられてた場合に、その別名を示すために syn. が用いられます。


Begonia promethea (syn.beccarii) のように()を用いている場合も見かけます。

Begonia brevirimosa ssp. Exotica 'syn. Begonia Edinburgh'

これなんかどうでしょう?

ブレビリモーサの亜種エキゾチカ。別名 Edinbergh ということですかね。





さて駆け足で書いてみましたが参考になりましたでしょうか?

これらの略字は非常に大事な意味を持っているので、正しく表記していかなければなりませんね。


注:Begonia quadrialata ssp. nimbaensis Begonia aff. baramensis は手持ちの株がなかったため、

  AIにイラストを描いてもらいました。

 
 
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